Egg Shell

原田知世『Egg Shell』：フレンチポップとアンニュイな歌声が織りなす世界

『Egg Shell』（エッグ・シェル）は、1995年1月20日にFOR LIFEからリリースされた、原田知世の通算11作目のオリジナル・アルバムです。本作は、1992年の『GARDEN』、1994年の『カコ』に続く、鈴木慶一プロデュース3部作の最終章を飾る作品として位置づけられています。

概要

アルバムは、フレンチポップを軸に、原田知世のアンニュイな歌声と大人の雰囲気が、シュールな世界観を演出し、聴く者を魅了します。先行シングル「Attends ou va-t'en」(アトン・ウ・バトン) とそのカップリング曲「Une belle histoire」(エヌ・ベル・イストワール)、「T'EN VA PAS」のリミックス・ヴァージョンが収録されている点も特徴です。楽曲制作においては、鈴木慶一と原田知世自身が作曲を手掛けており、鈴木が6曲、原田が2曲を作曲しています。特に、原田自身が作曲に携わることで、音楽的な成長を遂げた姿が垣間見える作品となっています。

収録曲について

アルバムには、多彩な楽曲が収録されています。オリジナル曲に加え、フランス・ギャルのカバー「Attends ou va-t'en」(アトン・ウ・バトン)（邦題：涙のシャンソン日記）や、ミシェル・フュガンの「愛の歴史」のカバー「Une belle histoire」(エヌ・ベル・イストワール)など、フレンチポップのエッセンスを取り入れた楽曲が印象的です。「Une belle histoire」は、アルバム収録にあたり、シングルとは若干異なるアレンジが施されています。

参加ミュージシャン

本作には、以下のミュージシャンが参加しています。

E. Guitar: HIROFUMI TOKUTAKE (M-2, M-3, M-4, M-5, M-10), OSAMU TOBA (M-7, M-8, M-9)
A. Guitar: HIROFUMI TOKUTAKE (M-1, M-2, M-4, M-10), OSAMU TOBA (M-7)
G. Guitar: HIROFUMI TOKUTAKE (M-5, M-6)
Voice: KEIICHI SUZUKI (M-1, M-2)
Chorus: WOO TITANICS (M-1), KOICHI NAGATA, YOSUKE IKEZAKI, MISAKO NODA, MAKIKO IMAI, KEIICHI SUZUKI
Hand clap: YEE TITANICS (M-1), KOICHI NAGATA, YOSUKE IKEZAKI, MISAKO NODA, KEIICHI SUZUKI

批評

音楽情報サイトCDジャーナルのレビューでは、「原田知世と鈴木慶一の共同プロデュースで作り上げたアルバムの第3弾。フレンチ・ポップスを軸に、アンニュイな声と大人の雰囲気でシュールな世界を演じて聴かせる。原田自らも作詞・作曲を手掛け、音楽的にも大きく成長した姿が分かる良いアルバム。」と評価されています。

まとめ

『Egg Shell』は、原田知世の音楽的な成熟と、鈴木慶一の洗練されたプロデュースワークが融合した、唯一無二の作品と言えるでしょう。フレンチポップを基調としながらも、原田自身の内面から湧き出る音楽性が、聴く者の心に深く響く、魅力的なアルバムです。

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